田村貴明医師が柏戸記念財団賞を受賞  働く男性の更年期障害と仕事への影響に関する研究

東京テストステロン研究会コラム

田村貴明医師が柏戸記念財団賞を受賞  働く男性の更年期障害と仕事への影響に関する研究

2026.04.14

今回、東京テストステロン研究会メンバーの田村貴明医師が、柏戸記念財団賞を受賞しました。

前列右端が田村医師です。出典:2026年4月9日千葉日報

対象となったのは、働く男性の更年期障害と仕事への影響を明らかにした研究です。この研究では、日本の働く男性3,362名を対象に調査が行われました。その結果、約3割が中等度以上の更年期症状を抱えていることが明らかになりました。

ここで、ひとつ問いかけです。「最近、集中できない」「やる気が続かない」 そんな不調を、「年のせい」で片づけていませんか。
実際に調査では、仕事への影響として最も多かったのは「集中できない」(約58.8%)でした。また、出勤していても本来のパフォーマンスが発揮できない状態、いわゆるプレゼンティーイズムは26.4%に達していました。しかし──症状を感じていても、医療機関を受診している人はわずか6.9%にとどまります。半数以上が「我慢している」という現状が明らかになりました。

ここから見えてくるのは、重要な視点です。テストステロンの低下は、意欲や集中力、判断力に影響します。つまり男性更年期は、単なる体調不良ではありません。働く人のパフォーマンスに直結する問題です。「頑張りが足りない」のではありません。身体の変化が、結果に影響している可能性があります。

そしてこの問題は、男性だけのものではありません。女性にもテストステロンは存在し、加齢とともに低下します。「なんとなく元気が出ない」という感覚の背景にも、同じ仕組みが関わっている可能性があります。

今回の田村医師の研究は、男性更年期という見えにくい課題を、社会に可視化した重要な一歩。そして、故・熊本悦明の意志を引き継ぎ、田村医師がこの領域の研究をさらに発展させていくことが期待されます。また、東京テストステロン研究会では、男性だけでなく、ポスト更年期女性におけるテストステロンの重要性についても、研究と啓発の両面から取り組んでいきます。
見えない不調を「気のせい」で終わらせないこと。それが、これからの医療に求められています。

■出典 田村貴明ほか 産業衛生学雑誌(J-STAGE 早期公開)2026年2月19日

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