「テストステロン」こそ、男女の健康寿命を延ばす鍵。

東京テストステロン研究会コラム

「テストステロン」こそ、男女の健康寿命を延ばす鍵。

2025.02.11


男性医学の父と呼ばれた泌尿器科医「熊本悦明」。

さかのぼること四半世紀。1979年の第20回日本医学会総会で「男性の更年期障害」について熊本氏が初めて発表したときは、みんなに驚かれ&失笑されました。今では「男性に更年期がある」ことは知られるようになり、男性ホルモンの中でも強力な「テストステロン」もメジャーになりました。けれども男性ホルモン「テストステロン」は男性のものといまだに思っている方は多いです。実は女性にとってもテストステロンは重要なホルモンで、なにより女性ホルモンはテストステロンを原料に創りかえられているのです! そのため閉経後に女性ホルモンが激減した女性は、それまでは陰に隠れていたものの、体内に存在していたテストステロンが元気を支える重要なポーションになってきます。ポスト更年期女性にとってもテストステロンの維持がフレイルを防ぐ重要な要素だと証明するため、熊本氏は晩年の臨床と研究を若い医療者に引き継ぎ、さらに発展させたいと積極的に声をかけ共に取り組んでいました。

熊本氏が88歳で立ち上げたのが「東京テストステロン研究会」。メンズヘルスの領域を飛び越え男女共にテストステロンの重要性を訴え、テストステロン補充を注射ばかりではなく手軽にリーズナブルにクリームやジェルなどで適正量を高齢者が補充できる医療体制づくりを目指していました。そこで若い医師やジャーナリストなど幅広いジャンルの方を巻き込んでガシガシと動いていたのです。多くの人がテストステロンの福音を受けて、死ぬまで元気でいられる世の中をつくりたいから! 父は92歳で亡くなる前日までテストステロン研究に意欲を注いでいました。(男性医学の父は私の父でもあります)。その意思を受け継ぎ、高齢者の男女のフレイル、ロコモ、認知症予防、がんなどの予後の改善、性的意欲、やる気増進など「明るい健康長寿」のためのテストステロン研究を今後も進めるため再び我々は動き出しています。研究会などへの参加を心待ちにしております。どうぞよろしくお願いいたします。

熊本美加

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