働き盛りの年代の健康障害の解決、熟年期男女の健康増進を目指す、東京テストステロン研究会

東京テストステロン研究会

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東京テストステロン研究会について

東京テストステロン研究会は、日本の男性医療のパイオニアである熊本悦明先生主導のもと設立された、テストステロン補充療法の研究と啓蒙を目的としています。みらいメディカルグループが運営する本研究会は、泌尿器科専門医をはじめとする医師グループと一般患者様、「ピンピンコロリ」を目指す熟年期の皆様、そしてメディアの架け橋となり、テストステロン療法の重要性と可能性を社会に広く発信しています。

テストステロンについての研究推進と臨床還元により、ストレスと向き合う働き盛りの年代に起こりうる健康障害の解決、熟年期男女の健康増進、ひいては高齢化社会が抱える様々な課題解決をめざします。

名誉会頭 故・熊本悦明先生について

名誉会頭故・熊本悦明先生について

熊本悦明先生は、日本の男性医療のパイオニアであり、男性医学の権威として知られる傑出した医師でした。男性ホルモン(テストステロン)療法の社会への啓蒙に尽力し、当グループが運営する東京テストステロン研究会も、熊本先生が主導となって立ち上げたものです。

熊本先生は加齢に伴う性ホルモンバランスの変化に着目し、高齢者の健康増進におけるテストステロン補充療法の可能性を探究しました。その研究成果は、高齢化社会における健康寿命の延伸と生産年齢人口の維持という日本の課題に新たな解決策を提示。多くの患者の生活の質を向上させ、超高齢化社会に向けた医療の在り方に大きな影響を与えています。

経歴

  • 1955年 東京大学医学部卒業
  • 1964年 同大学泌尿器科学講座講師を務めた後、UCLAに留学
  • 1968年 札幌医科大学医学部泌尿器科学講座主任教授
  • 日本メンズヘルス医学会理事長、財団法人 性の健康医学財団 会頭などを歴任
  • 日本メンズヘルス医学会名誉理事長
  • 札幌医科大学医学部名誉教授
  • みらいメディカルクリニック 名誉院長
  • みらいメディカルクリニックで「元気ホルモンみらい塾外来」を担当
  • 2022年5月4日 逝去

著書

  • 「『男性医学の父』が教える最強の体調管理」(ダイヤモンド社)
  • 「熟年期障害 男が更年期の後に襲われる問題」(祥伝社)
  • 「さあ立ち上がれ男たちよ!」(幻冬舎)
  • 「男はなぜ女より短命か」(実業之日本社) 他雑誌多数

 

受賞歴

  • 1964年 日本泌尿器科学会 坂口賞
  • 1974年 北海道医師会賞・北海道知事賞
  • 1995年 鈴木金治記念医学研究奨励賞
  • 1995年 日本化学療法学会 志賀 潔・秦 佐八郎記念賞
  • 1999年 保険文化賞
  • 2018年 日本抗加齢医学会 抗加齢医学功労賞
  • 2019年 日本泌尿器科学会 医療賞
  • 2022年 瑞宝小綬章

テストステロンと高齢者の健康増進

日本の急速な高齢化に伴い、高齢者の健康増進は国家的な最重要課題となっています。健康寿命の延伸は、高齢者の自立支援だけでなく、生産年齢人口の維持にも直結する重要なテーマです。

この課題に対し、テストステロン療法が新たな解決策として注目されています。当会では、テストステロン療法によって高齢者に「活力」と「生きがい」をもたらし、健康寿命を延ばすことで熟年期男女の健康医学を提唱しています。

テストステロン療法で期待できる効果

  • 筋力と骨密度の維持・向上(フレイル、ロコモティブシンドローム、オステオサルコペニアの予防)
  • 認知機能の改善
  • 代謝機能の向上
  • 性機能の改善
  • 全体的なQOL(生活の質)の向上 など

研究会の活動内容

研究推進と成果の臨床還元

定期的な研究会を開催し、テストステロン療法に関する最新の研究成果や臨床経験を共有・討論しています。

診療ガイドラインの策定

熟年期におけるテストステロン療法の適切な実施に向けて、エビデンスにもとづいた診療ガイドラインの策定に取り組んでいます。

医療従事者向け教育プログラムの提供

テストステロン療法に関する知識と技術を広めるため、医師や看護師向けの教育プログラムを提供しています。

一般向け啓発活動

テストステロン療法の意義と可能性について、一般の方々にも分かりやすく伝えるための講演会やセミナーを開催しています。

他分野との連携研究 あゆみと実績

企業との共同事業、内分泌学、老年医学、リハビリテーション医学など、関連分野の専門家との連携研究を推進し、テストステロン療法の新たな可能性を探っています。

第1回 東京テストステロン研究会

第1回 東京テストステロン研究会
「男性・女性の更年期障害に対する男性ホルモン療法」

日時:2017年4月13日
場所:みらいメディカルクリニック茗荷谷 セミナールーム
演者:熊本悦明 先生

第2回 東京テストステロン研究会

第2回 東京テストステロン研究会
「高齢男性の人生をより豊かにするためのテストステロン補充」

日時:2019年3月5日
場所:みらいメディカルクリニック茗荷谷 セミナールーム
演者:熊本悦明 先生

第3回 東京テストステロン研究会

第3回 東京テストステロン研究会
「脳とテストステロンの関係について
赤い服は勝負服になるか」

日時:2019年6月4日
場所:みらいメディカルクリニック茗荷谷 セミナールーム
演者:熊本悦明 先生

「脳内テストステロンと記憶力、やる気との関連性」

演者:東京大学名誉教授 川戸佳 先生

現在進行中の研究

働く男性の更年期障害に関する健康課題・リテラシーの実態及び行動変容に関するパイロット調査
(みらいメディカルクリニック銀座 ホルモン専門外来Dr田村貴明)

研究会メンバー

三松 真由美(みまつ まゆみ)

三松 真由美(みまつ まゆみ)

恋人・夫婦仲相談所 所長 (すずね所長)・執筆家

夫婦仲、恋仲に悩む女性会員1万3千名を集め、「結婚・再婚」を真剣に考えるコミュニティを展開。性を通して男女関係をよくするメソッドを考案。「セックスレス」「ED」「女性性機能」に詳しい。恋愛・夫婦仲コメンテーターとして活躍中。講演、メディア取材多数。20代若者サークルも運営し未婚世代への結婚アドバイスも好評。ED診療ガイドライン作成委員経験。セックスレス改善に定評がある。

著書
  • 「夫婦の「幸せ循環」を呼ぶ秘訣」(講談社α新書)
  • 「きっかけさえつかめば3週間で人生が変わる」(光文社)
  • 「新・抱かない男の見分け方」(スターツ出版)
  • 「モンスターワイフ」(講談社)
  • 「40歳からの女性ホルモンを操る53の習慣」(扶桑社)
  • 「堂々再婚」(wave出版)
  • 「君とはもうできないと言われまして」(kadokawa) 他多数
熊本 美加(くまもと みか)

熊本 美加(くまもと みか)

東京生まれ、札幌育ち。医療ライター。男性医学の父・熊本悦明の二女。性の健康カウンセラー。
大学卒業後、広告制作会社を経てフリーライターに。男女更年期、性感染症予防と啓発、性の健康についての記事を主に執筆。2019年、52歳のとき東京・山手線の車内で心肺停止となり、救急搬送され蘇り体験をする。以来、救命救急、高次脳機能障害、リハビリについても情報発信中。

著書
  • 「山手線で心配停止!アラフィフ医療ライターが伝える予兆から社会復帰までのすべて」(講談社)
  • 「新・アダムとイヴの科学」(KKロングセラーズ)※熊本悦明との共著
著書以外の執筆
  • 「セックスにさよならは言わないで 悩みをなくす腟ケアの手引」(径書房)
  • 「『男性医学の父』が教える 最強の体調管理 テストステロンがすべてを解決する!」(ダイヤモンド社)
  • 「熟年期障害 男が更年期の後に襲われる問題」(祥伝社新書)

 

関口 由紀(せきぐち ゆき)

関口 由紀(せきぐち ゆき)

女性医療クリニックLUNAグループ理事長。日本では数少ない、女性の泌尿器科専門医。
「女性の身体は、全身的に診ていく必要がある」と、婦人科、女性泌尿器科、内科、漢方内科、乳腺科、皮膚科、美容皮膚科、などを揃えた女性医療クリニックLUNAグループを展開中。

資格
  • 日本泌尿器科学会専門医
  • 日本泌尿機能学会指導医・専門医
  • 日本東洋医学会指導医・専門医
  • 日本性機能学会専門医
  • 日本排尿機能学会専門医
  • 経営学修士(MBA)

 

松本 昌和(まつもと まさかず)

松本 昌和(まつもと まさかず)

医学博士

経歴・資格等
  • 東海大学医学部医学科卒業
  • 順天堂大学大学院医学研究科腎臓内科学講座卒業
  • 順天堂大学医学部 腎臓内科学講座 非常勤助教
  • みらいメディカルクリニックグループ代表医師

 

田村 貴明(たむら たかあき)

田村 貴明(たむら たかあき)

資格・所属学会等
  • 千葉大学大学院医学研究院泌尿器科
  • みらいメディカルクリニック「元気ホルモンみらい塾外来」担当医泌尿器科専門医
  • ロボット(da Vinci)手術認定医
  • テストステロン治療認定医所属学会
  • 日本泌尿器科学会
  • 日本癌学会
  • 日本抗加齢医学会(日本アンチエイジング学会)
  • 日本メンズヘルス医学会

テストステロンの基礎知識

テストステロンとは何か?

ポイント

  • テストステロンはやる気を生みだす、元気ホルモン
  • 男性更年期障害、フレイル予防、うつ病、性機能障害、認知症、骨粗しょう症などの治療および予防に有効

 

テストステロンは体内にある強力な男性ホルモンで、男性は睾丸から分泌されています。男性器や男性らしい脳の形成に寄与し、思春期には精通や声変わりを後押し、筋肉や骨の発達を促進させます。そして、意外と思われるかもしれませんが、実は女性ホルモンはテストステロンを原料につくり変えられていて、実は女性の卵巣からもテストステロンは分泌されているのです。

名前のせいで誤解が生じますが、女性ホルモンは女性専用ではなく、男性ホルモンは男性専用ではありません。人間の性ホルモンの量は生涯でたったのティースプーン一杯程度。さらに女性のテストステロン量は男性の5~10分の1と超極微量ですが、元気、やる気、生きるパワーを支える重要なポーションなのです。

テストステロンを維持するためには

元気を支える重要な役割を持つテストステロンは、個人差はありますが加齢と共に減少していきます。さらに、ストレスや生活習慣が乱れ、糖尿病、がん治療などで激減します。すると、体調が悪くなり、元気がなくなる、これがいわゆる「男性更年期」を招くメカニズムです。
もし「最近ちょっと調子が悪いな」と思ったら、次のスリーステップで対応しましょう。

  • ① 食事、運動、睡眠などで、男性ホルモンを維持する
  • ② 症状がつらいときは病院へ行き、男性ホルモン値(遊離テストステロン)を測る
  • ③ 男性ホルモンが低下していたら、「ホルモン補充療法」を受ける

男性更年期障害!?どう判断すればいいのか

第1回 東京テストステロン研究会

今や中高年男性の6人に1人がかかるといわれる男性更年期障害。これは男性ホルモン=テストステロンの減少により、女性の更年期障害と似たような心身の不調や症状が出現します。
女性の場合、閉経前後の10年という更年期の期間の目安がありますが、男性には閉経がないため、心身の不調の原因がテストステロン低下かどうか大変わかりにくいのです。
テストステロンが低下する原因として、加齢や強いストレスが挙げられますが、それ以外にも、癌やメタボ、糖尿病などの病気が原因となることもあり、年齢だけで判断するのは困難です。

このなかに1つでも当てはまるものがあればイエローカード。自分では気付かなくても、家族など周囲の人から指摘された場合には、がまんせずに男性更年期外来やメンズヘルス外来を受診してください。血液検査で遊離テストステロン値を確認しましょう。

※チェックリスト:田村貴明医師(千葉大学大学院医学研究院泌尿器科)監修

テストステロン補充療法について

どこに行けばいいか

男性の場合

メンズヘルス外来に限らず、どこの病院でも「男性ホルモン(遊離テストステロン)値を測ってほしい」と言えば対応は可能なはずですが、男性ホルモンに対する知識が十分にあるとは限りません。「メンズヘルス」や「男性更年期」を看板に掲げている病院がベターです。

女性の場合

更年期外来や婦人科、泌尿器科ですが、血液検査で遊離テストステロンを測定してくれる医療機関はまだほとんどありません。

結果をみながら、詳しく問診を受けましょう。テストステロン値が標準より低めでも、何の問題もなく元気に過ごしている人もいれば、逆にテストステロン値は高いのに、困った状態にある人も少なくないという、個人差があるのも事実です。数値よりも自分の状態を知ることが重要ともいえます。

気になる費用は?

男性の場合

検査費用自体は5,000円程度。そこに初診料や診察料、諸検査が加わって、病院によって異なりますが、概ね費用は10,000〜20,000円程度と考えましょう。下がり方が極端な場合は、毎週行うなど、ペースを上げることもあります(この場合はほぼ自費検査になります)。
その人の状態を総合的に見ながら適切なテストステロンの補充量を判断します。長年、男性医学の重要性を訴えてきた私たちの声に応えて、少し前からようやくLOH症候群(加齢性線機能低下症=男性更年期障害)が疑われる場合は、ホルモン値検査が保険適応となり、診断基準を満たせばホルモン補充療法も保険適応で行うことができるようになりました。

女性の場合

検査費用は自費となってしまいますので、遊離テストステロン1種類だけなら3,000円程度、ホルモン項目を増やしていくと概ね10,000〜30,000円程度が相場といえます。

注射の特徴

筋肉注射は即効性が高く、血中濃度の上昇速度および上昇幅においても優れており、テストステロン濃度が下がり切った状態の初期の治療として向いています。1回投与すると約1週間をピークに、代謝され減少していきます。そのため、血中濃度を保つためには2〜4週間隔で投与が必要となります。また血中濃度のアップダウンがあるため多血症や肝機能障害などの副作用が出やすいとも考えられています。

投与方法:エナルモンデポー 125~250mg、月2回程度を目安に投与します。

乳房がんサバイバーの女性の場合、更年期障害に女性ホルモン療法はNGとなりますが、強い更年期症状で苦しんでいる方には、女性ホルモンの代わりにテストステロン補充療法を試すことがあります。男性へのテストステロン補充量の数分の1を、個々人の状態を判断し慎重に投与していきます。うつ症状やGSM(閉経関連尿路性器症候群)に起因する腟の不快感などの改善も期待できます。男女ともに、これまで何もする気が起きなかったのに、仕事に前向きに取り組めるようになり、積極的にテストステロン補充療法を継続するという方がほとんどです。

アンドロゲン依存性悪性腫瘍(前立腺癌など)、妊娠または妊娠している可能性のある方には禁忌、副作用には多血症、肝機能障害、睡眠時無呼吸症候群、前立腺肥大症(PSA)

市販クリーム剤の特徴

注射が基本となりますが、市販のテストステロン濃度1%の「グローミン」を補助的に使用することがあります。30~50歳代で、テストステロンの低下がさほど深刻でない方は試してみる価値はあります。また、注射でのテストステロン補充の後に、血中濃度が落ちてきたタイミングで、次に注射をするまでのつなぎに使用するというように組み合わせる方法もあります。

テストスロンジェルについて

熊本氏が亡くなる直前まで開発に参画していた、テストステロン入りのジェル製剤。現在、みらいメディカルクリニックの院内調剤で、診察時に処方しています。テストステロン2.5%含有。
使い方としては

  • 1%のクリーム同様に、注射によるテストステロン補充療法を受けているが、徐々にテストステロン値が落ちてきた時(注射との併用)
  • 検査結果や症状から、注射での補充療法までは不要だが、マイルドな補充が望ましいと診断された方
  • 熟年期男性・女性のフレイル、オステオサルコペニア予防対策のホルモン補充療法として

 

一回投与後、注射ほどの上昇幅は期待できませんが、利点としては経皮吸収されやすく、市販のクリームより高濃度であり、毎日塗ることで持続的に安定的な上昇が期待できる点で、このため副作用発現が注射剤より少ないと考えられています。
1本8,800円。(35g・約1~3か月分)

熊本先生の総括

「患者さん一人ひとりの症状に合わせたカスタマイズした治療が重要。老眼になれば眼鏡、難聴になれば補聴器と自分に合ったものを専門家に選んで愛用するのと同じように、元気がなくなったらテストステロン補充するという時代になれば、高齢者もよりハッピーになれるに違いない。だから出来るだけ簡単にテストステロンを補充できるアイテムが必要」

(熊本悦明先生講義録より抜粋)

熊本悦明ライブラリー

書籍紹介

「男性医学の父」が教える 最強の体調管理
「男性医学の父」が教える 最強の体調管理
新・アダムとイヴの科学
新・アダムとイヴの科学
男はなぜ女より短命か?
男はなぜ女より短命か?
さあ立ちあがれ男たちよ
さあ立ちあがれ男たちよ!
熟年期障害 男が更年期の後に襲われる問題
熟年期障害 男が更年期の後に襲われる問題

研究会コラム

2024.12.20

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