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- 中医学・漢方治療
中医学について
中国伝統医学である中医学は、「自然と調和する医学」として知られています。人体を自然の一部として捉え、体全体のバランスを重視するのが特徴です。「整体観念」と呼ばれるこの考え方は、人体内部の様々な部位が相互に影響し合うという概念にもとづいています。中医学の特徴的な診断法である「四診」(望診、聞診、問診、切診)を用いて、患者様の状態を総合的に評価し、最適な治療法を決定します。
四診
望診(ぼうしん)
肉眼で見る診察法で、「視診」に相当します。患者様の外見、表情、歩き方、皮膚や舌の状態など、視覚で得られる情報を総合的に観察し診断します。
聞診(ぶんしん)
話し方、呼吸音、腹鳴などの聴覚情報や、体臭や口臭などの嗅覚情報を用いて診断を行います。
問診(もんしん)
患者様の自覚症状や生活習慣、既往歴などを詳しく聞き取り、全身の状態を把握します。
切診(せっしん)
医師が直接患者様の体に触れて、体の状態を診断する方法です。脈の速さや強さを測る脈診と、腹部の状態を観察する腹診を中心に行われます。
漢方について
漢方は、中医学を基礎として日本で独自に発展した伝統医学です。植物、動物、鉱物由来の生薬を組み合わせて作られる漢方薬には、適切に組み合わせることで人体の自然治癒力を高める効果があり、これによって病気の予防や症状改善をめざします。
また、漢方薬には西洋医学との併用が可能というメリットもあります。患者様の体質と症状に合わせて両者を適切に使用することで、症状改善に向けた多角的なアプローチを行います。患者様のご希望に応じて対応いたしますので、まずはお気軽にご相談ください。
漢方薬の剤形
湯(とう)
本来は生薬を煎じた液体を温かいうちに飲むものです。現代では顆粒状や錠剤の形で提供されることが多いです。葛根湯、十味敗毒湯、麻黄湯などが代表的です。
散(さん)
生薬を粉末にしてそのまま服用する形態です。現在は顆粒状や錠剤として提供されることが一般的で、安中散、五苓散、当帰芍薬散などがこの剤形に含まれます。
丸(がん)
粉末状の生薬に蜂蜜などを加えて丸く成形したものです。現代では丸薬そのものよりも顆粒状や錠剤として提供されることが多い、八味地黄丸、桂枝茯苓丸などが代表的です。
膏(こう)
軟膏(塗り薬)のことで、皮膚に直接塗布して使用します。紫雲膏、中黄膏、神仙太乙膏などが該当します。
対応症例
内科
消化器疾患
便秘や下痢などの症状に対して、腸の働きを調整する漢方薬を用いて改善を図ります。体質改善により長期的な効果が期待できます。
呼吸器疾患
かぜや慢性の咳、喘息などに対して、免疫力を高め、気道の炎症を抑える漢方薬を処方します。呼吸器疾患だけではありませんが、適宜西洋薬と併用することで、より効果的な治療が可能です。
アレルギー性疾患
花粉症やアトピー性皮膚炎などに対して、体質改善と症状緩和を目的とした漢方薬を用います。長期的な使用で体質改善が期待できます。
婦人科
更年期障害や月経障害に対して、ホルモンバランスを整える漢方薬を使用します。身体・精神症状の緩和とともに、全身の調和をめざします。
不妊症
漢方は、体質改善や女性のホルモンバランスの調整に効果があり、不妊症の治療に活用されます。排卵促進や子宮環境の改善、ストレス軽減などを通じて、自然妊娠の可能性を高めます。
眼科・耳鼻咽喉科
目の疲れ、めまい、耳鳴り、慢性鼻炎などの症状に対して、局所的な治療だけでなく、全身のバランスを整えることで根本的な改善をめざします。
鍼灸
経絡や経穴を刺激することで、体内のエネルギーの流れを調整し、様々な症状の改善を図ります。椎間板ヘルニアなどによる神経痛の緩和、慢性の便通異常、自律神経の調整などに対する効果が期待できます。
不眠症
ストレスや自律神経の乱れによる不眠に対して、心身のバランスを整える漢方薬や鍼灸治療を行います。睡眠の質を改善し、自然な睡眠リズムの回復を促します。
その他
慢性疲労、冷え性、頭痛、めまいなど、西洋医学では原因特定が難しい症状にも対応します。個々の体質や症状に合わせた総合的なアプローチで改善を図ります。
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